
Steamウィッシュリストに入れている発売待ちのインディー系ゲームたちを紹介する回。
やはりゲーム開発というのは大変なものなんだなと思わされると言いますか、Steamのウィッシュリストを眺めていると「これは買ってみよう」と登録してから長らく発売を待っているゲームたちが多く並んでいます。もしかしたら他の人のウィッシュリストも同じような状況かもしれません。そういった自分のリストで発売待ちになっているゲームたちを、当然「このゲーム待ってますよ!」と、またより広くは「こういうゲームやPRに目を引かれますよ」という趣旨や気持ちを込めて取り上げていってみようかなと。
当然ながら、発売の未定が長引いているゲームたちを揶揄するものでは絶対にないということを明記させていただきます。
日本語版が予定されていない海外作品などは一応除きつつ、10作品(+2作)にまとめてピックアップしました。いや10作品ってゲームの本数としては結構な数字ですよ。また紹介文や画像もSteamにあるものから引用させていただいています。では。

星々をめぐりながら宇宙クジラの背中に街を作り出し、共存の道を学んでいこう。複雑な供給プロセスを管理したり前哨基地を建てて人々の要求を満たしたり、宇宙人と出会ったり、さらには宇宙の謎を解き明かそう。
Hooded Horseスタジオによるシム・ストラテジーゲーム。体験版は既に配信されています(筆者は基本的には体験版を先行プレイしない主義なので未着手)。



まず宇宙を泳ぐクジラの背中の街という世界観が良いですよね。
開発コメントによると、「単なる街開発や資源開発だけでなく、(クジラの)キーワとの関係構築も重要な要素となっている。どんな犠牲が伴なおうとキーワの資源を開発するのか。それとも、キーワとの友好的な共生を望むのか。また、プレイヤーはキーワの行先にも影響を与えることが可能だ。しかし、度が過ぎるとそれなりの結果を伴うこととなる。」とのこと。
ストラテジー系のゲームというものは、いかにして上位の目線から人々の命を合理的・非倫理的に采配するかという遊び方が主だと思うのですが、ある種それを逆手に取ったような「非生命的な判断の繰り返しで一番大きな命の在り処を守れるのか?」というゲームになっているんじゃないかと思います。そして一個の命であるキーワ自身も、どこかへと向かっているしどこかを彷徨っている、そんな「大地」と共存していくゲームなんだと。個人的に一番注目しているSteamタイトルです。

『UN:Me』は複数の魂を体に宿した主人公の少女が、魂の選択と消去を重ね、不気味な精神の迷宮を脱出するアドベンチャーゲームです。あなたの"選択"により最後に残した魂。その”選択”の結果を見届けるのは、あなた。
ヒストリア社より。いやもうビジュアルがめちゃくちゃ良いですよね。タイトル画像を見ているだけでmatryoshkaの音楽が脳内再生される。



個人的に、こういう精神倒錯的なジャンルや表現自体は満腹というか十分に世にあるよねとも思ってもいるのですが、いやでも一年に一作はこういう作品にも触れていたい(本当に一年に一作ペースだろうか)。サイコホラーの満足感を堪能したいですね。

『Sleepover』は、世界に残された最後のふたりの人間を描く、コズミックホラー・ビジュアルノベルです。地球上のすべての人々が謎のように姿を消したあと、ただひとり生き残ったユナは、誰もいない世界で生きる意味を探し続けていた。やがて彼女の玄関先に、ひとりの謎の少女が現れる。そしてふたりは、最後の夜を共に過ごすことになる。


KittyWampusより、わりとここ最近ゲームメディアの記事で見かけたタイトル。これもビジュアルに惹かれて……やっぱりこんなんばっかりじゃないか!
そのダークロマンなビジュアルや少女2人というストーリー設定が、2年前に筆者がハマったノベルゲーム『岩倉アリア』(MAGES.社)を彷彿とさせたりも。

1998年、東京。終わらない雨、滅びを望む少女。孤独な若者たちの選択が、世界の運命を決める。



発売前にして既に話題沸騰と言ってもいい、C#4R4CT3Rによる90年代末期風アドベンチャーゲーム。この絵柄とムード! 筆者も一目で注目してしまいました。
ここ最近いろんなアニメやゲーム等々で「世紀末リバイバル」みたいなムーブメントが起きている感じですかね。大きな戦争や不景気のニュースも、SNSの雑音もなく、今思えば一番活気があった気がする……いや「本当に活気が消えてしまう前の最後のカオス期」にまで帰って沈みたいとでも言うかのような。そんなビッグウェーブにしっかり乗る思いでも、今作には是非触れていきたいなあと思っています。
めちゃくちゃ余計ですが「最もこういう90年代末期サブカルチャームードを体感できる音楽」としてBUCK-TICKの『SEXY STREAM LINER』及び音源集盤『97BT99』をプッシュしておきます。
前世紀末ブームなら、機材トラブルからのCOSMOS合唱シーンが出てくるストーリーやステージセットが倒壊した10万人ライヴが出てくるストーリーがあったっていいじゃない──。

深い森の奥、幽霊たちが訪れる古びたアトリエ。画家が完成させられず、空いたままにしている額縁の主はいったい誰なのでしょうか? 耐えがたい悲劇を前に、迷える者の両目を見つめ、真実を描くか、永遠に覚めない嘘でその目を覆い隠してください。死者たちに安息を贈る、ゴシック・ミステリーアドベンチャー。


温度の低いノベルゲーム・アドベンチャーゲームが続いているのでその系統のものから、韓国のインディーゲーム開発者・혜패(HYEPÆ)より。2027年発売予定。
あなたは画家の視点でプレイし、幽霊の話を聞き、対話を重ねながら、彼らのための絵を描いていきます。ここを訪れる死者たちは、自らの死を覚えていません。
迷える者の両目を見つめ、真実を描いてあげるか、永遠に覚めない嘘でその目を覆い隠してあげてください。
死をどう受け止めるかは、ひとえにあなたの選択にかかっています。彷徨う魂たちに、安らぎを贈ってください。
19世紀の産業革命の暗部を描いたアドベンチャーゲームとのこと。純粋に設定とストーリーに待ち構える選択に興味が惹かれます。

宮殿が清潔であるためには、どこかに「陰溝」がなければならない。 この約2時間のダークな旅で、あなたが演じるのは――アヘン欲しさに娘を売った男。 1801年、広州の珠江。 命をつなぐための宝を求め、あなたは呪われた花船に乗り込む。 だが真実に辿り着いたとき、あなたは知っていただろう。 この物語で最も罪深いのは、他でもない――自分自身なのだと。


まだまだダークなアドベンチャー。中国のインディー開発DracoXia Studioの第一作目になるというアドベンチャーゲーム。約2時間というのはそのまま基本プレイ時間が2時間になるのでしょうか。
中世中国のダークオカルトな雰囲気はここまででも特に大好物な方向なので、注目していきたい一作です。

ICE on the EDGEは、フィギュアスケーターのコーチとなり、選手と共に頂点を目指す育成シミュレーションゲームです。トレーニング、技の習得、大会での演技構成を考えて、スケーターを勝利に導きます。ライバルたちとの熱い戦い、氷上に刻まれるストーリー。あなたの指導で、選手を最高の舞台へと導きましょう。
ダーク調アドベンチャーの類いから一旦離れて、キャッチーなアニメ感のあるフィギュアスケート(!) のゲームを。
タイトルが微妙にLUNA SEAの歌詞っぽいけど妙な悪ノリはしないでおきます。



ニュー・ヒロインを生み出しているって感じがしますね。勿論それ以前にフィギュアスケートという分野にフィーチャーするというのも、様々なゲームのなかでありそうでなかったポイントなのでかなり面白そうかなと。

”お祈りメール”を集める就活ADV! 丸の内OLに憧れる大学3年生のシスター見習い・エリーゼとして、就活を通して”お祈りメール”を集め、祈りのパワーで魔王を倒しましょう!
いや一気にギャグっぽくなった。就活に成功させるゲームではなく「不採用のお祈りメールを集めて魔王を倒す」ゲームだという。



約1年くらい前にチェックしてから長らく音沙汰がなかったので「大丈夫かな……?」とも思っていたのですが、公式アカウントを覗くと着実に制作は進んでいるようです。しかし一体どんなゲームになるんだ……?

飛べ、地球最後の海を。全球凍結によって氷に閉ざされた6500万年後の海で、進化した鳥類『トゥアイ』の一羽として『永遠の冬』を守り抜く遠未来海中アクション。



ようやくキャラクターをぐりぐりと動かしてゆくアクションゲームが登場。
6500万年後の地球。大氷河期によって地球全体が巨大な雪玉と化した全球凍結の世界で、生命は分厚い氷の下に残された海にその活路を見出した。
…この新たな生命の黄金時代に繁栄を謳歌する種がいた。鳥類の末裔、トゥアイ。高度な知性と特異な代謝を発展させた彼らの歴史は数千万年にも及び、その繁栄は盤石のものであった。豊かな生態系を育む大氷河期、『永遠の冬』が続く限りにおいて―
プレイヤーはトゥアイの一羽として、永遠の冬に訪れた脅威に立ち向かう。
美麗な海底を舞台にしたゲームはそれなりにあると思うのですが、何と言っても惹かれるのがこの「6500万年後の地球生物は」というSF設定でしょう。他の登場キャラクターたちからもその世界観を表現する設定が様々見られます。
体験版も既に配信されており、Switch2版も後に発売予定、旧ツイッターでも結構数なゲーム情報と反応が見られるので、いかにも期待の新星というような雰囲気ですね。

ストーリー仕立てのシミュレーションゲームで、贋作技術をマスターしよう。まずはサインや日付を変えることから始めてみよう。最終的には、どんな美術館の専門家も欺けるようなあらゆる美術品の贋作を手掛けられるよ。



贋作師となって贋作の絵を作成し、なおかつそれを売りつけるお仕事をプレイするゲーム。着眼点が良い。アプリゲーム『無期迷途』にも情熱がそのまま折れてしまった贋作師のキャラクターがいたが一定の需要があるのだろうか。
露悪とも言っていいテーマ性を扱っているようにもとれますが、ストーリーを大きく前に出しているのでやはりただそれだけでは終わらなそうな気配があるかなと。

これはとっくに発売されているようです。発売されているんだけど、中国発のゲームで公式日本語訳版が未だ出ていなかったところ、Switch版が7月に決定しているという話ですね。
「死神」「ドラゴン」「斬霊師」「人造メイド」——個性豊かでキュートなスタッフたちを雇って、負債を抱えたホテルを経営しよう!採掘や冒険・錬金術・レストラン経営etc……多彩な手段で富を築いて、目指すは借金返済!人外スタッフたちとの恋愛模様が魅力の、ホテル経営シム×恋愛ADV!



経営と恋愛がセットっていうのがなんか良いかなと思います。社会人生活を含んだ恋愛ADV……いやそんなちゃんとしたもんかはしらんけど。なんしかありがちな学生恋愛ADVよりもうちょっと地に足についたものを味わえればいいかなあと。ちなみにSAN値低下要素もあるらしい。

これも少し前から発売開始しており、筆者も先日買いました。折角なので挙げようかなと。
『DeckLand』は、東洋の伝統的な要素とデッキビルディングを組み合わせた新概念のローグライトゲームです。あなたは道士となって静かな朝の国、古代朝鮮の王朝へ戻ります。様々なカードと道具で難関を乗り越え、強敵を倒して王国を襲う大災厄の根源に立ち向かいましょう!



古代朝鮮の王朝を背景に妖怪たちと闘うデッキ構築ローグライクゲーム。韓国伝統のすごろく遊戯「ユンノリ(윷놀이)」の要素も盛り込んだゲームになっているとのこと。
買ったものの──おそらく誰も言っていないので私の設定かなんかなんですけど、ボタンが途中で反応しなくなった? ので一旦そこまでしかプレイできていない。まあただのこちらの間違いかもしれませんが、そういうことが偶にあるからSteam購入はちょっと怖い……。
さておき、やはり「デッキ構築型ローグライク」というジャンルですね。このジャンルは言うまでもなくターン制RPGの派生(もしくは先祖返り)、ターン制バトルの楽しさを追求した先に見える形だろうと受け取っています。しかし大好きなわりにはそこまでそのジャンルを追えていないと思っているので(『スレスパ2』は当然遊んでいますよ)、面白そうなのがあったらキャッチしていきたいなと。
余談だけどスクエニは不気味にデッキ構築型ローグライクには手を出していないよな。……え? “スクエニRPG(河津)からのデッキ構築型ローグライクへのアンサーが『サガエメラルドビヨンド』かもしれない”? ラディカルすぎて最高。
◆ 結び
温度が低い。「RPGがほぼ皆無である〜」とか「いろんなテーマやジャンルのゲームを〜」とか書こうと思ってたけどいやそんなことより並んでいるゲームの温度が低い。闇にせよ陰りにせよ水底のゲームにせよ。ほの暗い水の底からゲームやってんのか。
RPGが無いに等しいのはまず単純に、筆者の購入媒体の優先順位がSwitch > PS > Steamなので、大概のRPGはSwitchとPSで買っているからかなと。そこに乗らないインディー界隈からあまり選ばれないジャンルになっているというのはあるのかなとも思いますが(オープンワールド・アクション系や懐古レトロ志向系は、よっぽど気にならない限り手に取らない)。そもそももっといろんなゲームを触っていたいんだよ、RPGばっかり好きなわけでもないんだよという気持ちからも書きはじめたページでした。
そしてもう一つにやっぱり、ずっとウィッシュリストに入っているゲームたちへの気がかりです。それはやはりいかにゲーム制作というものが過酷で、完成から発売までこぎつけただけでも凄いことなのかと改めて考えさせられます。それを思えばこんなものを軽々と書くべきじゃないのかなと悩みもしたのですが、それでも「こんなアイデアやセンスに富んだ面白そうなゲームたちが作られているんですよ」というホットさのほうが大事かなと思いながら、書かせていただきました。待ってますよ!!
つってほぼ全部同時に来たらマジで困るわ。