前回より
筆者の趣味全振りで書いている、「無期迷途のキャラ達に好きな音楽をイメソンに当てていく」というページです。
最序盤メンバーを抜けると結構ネタバレな部分が強い気もするページですが、ぼかしまくることもできなかったので、何卒。
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死恋ラジオ(ラファー&デイジー)
[情報:シンジケート発祥のラジオ番組。シンジケートのエンターテインメント市場を独占している。普段は明るくて調子のいいラファーと、ダウナーなツッコミ役のデイジーがパーソナリティを務め、シンジケートの日常をリスナーに放送している。]
最近は登場が減った気もする、旧Twitterアカウントの動画にて番外エピソードを繰り広げていた2人組。ディスカーイベントではゲーム本編への登場も果たし、まさしく劇場版のような活躍もしていた。
とても良いキャラなんだけどもうあまり登場はなさそうなんでしょうか?
ラファー:シンジケートの最新トレンドも、マフィアの間で流れる秘密のウワサも、最恐コンビクトの裏話もこのラファーちゃんがぜ~んぶお届け!
デイジー:そんな情報、本当にしってるの?(小声)
【イメージソング】
ラファー:Reasons To Live (Pale Waves)
ラファーの曲はギリギリまで悩みました、いかに自分がアッパーでイケイケな曲を持っていないかを痛感しながら。上の曲も正直ラファーのイメージには小綺麗すぎないかなあとも思うのですが、まあ自分から思いつく限界点がここだということで。
デイジー:睡眠薬 (Plastic Tree)
最初は『鳴り響く、鐘』にしようと思ったけど暗すぎるんじゃないかと思ってせめて『睡眠薬』にした。
死恋ラジオ:MISCAST (hide)
「退廃都市を一斉ジャックして流れ始めたら痛快だろうイントロ」を追い求めたらこれに行き着いたという。分かり安さが売り物の価値だ!
イグニ
[犯罪経歴より:大規模な連続放火事件の犯人。以前にも、ニューシティのいくつかの地区で火災を起こしている。]
幼少期から発火のコンビクト能力を発現していたニューシティの少女。コンビクトであることが知られたら収監されるため、両親はイグニの能力の暴発による火災に遭いながらもイグニがコンビクトであることを伏せて家族一緒に暮らしていくことを選んでいた。しかしとある事件によってまたも火災事態になり、イグニはこれ以上家族に負担を押しつけられないと自ら出頭してMBCCに収容される。ちなみにその実家は料理屋を営んでいたためグルメ担当キャラでもある。
イグニの取り調べシナリオ、とても好きです。誰もが優しさに満ちているのに世界は上手くいかない、世界は上手くいかなくても彼女たちは優しさで繋がっていた。
イグニ:わたしのために犠牲になってきたのは、いつもあの人たちよ。
【イメージソング】
daybreak (dansa med dig)
単純にスイートな曲にするのもどうかとも思いながら、そこに程よく鋭利なサウンドも兼ね備えた人達がいたなと。
メイス
[犯罪経歴より:ニューシティで最も優秀な武器制作、修復者の一人。顧客をそそのかし、間接的に複数の悪意ある傷害事件を引き起こした。]
他人の悪意を物質に換える能力を持ち、本人も悪意に満ちた幼稚な性格。幼少期よりの精神的な傷の影響か、彼女の視界には巨大な “恐怖の大王”(レトロゲームのモンスター)が「悪意の象徴」としてずっと視えているらしい。それを倒すために悪意を換える能力で「大魔王を倒す聖剣」を造る行いを繰り返している。
局長が諭しながらも、決してその場では何が変わるわけでもない平行線のようなシナリオが(初期の面子のなかでは特に)印象的だった。
メイス:おかしいな、他人を傷つけるのが嫌いな人なんているんだ……
【イメージソング】
最後の闘い -arrange- (from F.F.IX) (『DISSIDIA duodecim FINAL FANTASY』)
初期の無期迷途がDQ・FFの楽曲パロディをやっていた件、FF2で何故か使われている白鳥の湖くらい面白い。というわけで一番メイスっぽいと思うバトル曲を選びました。原曲は音の構築と目まぐるしくも安定感のある展開に職人技を感じる良曲。
レヴィ
[犯罪経歴より:ニューシティの幾つかの小規模企業の経営者…数十件の詐欺、不正競争事件に関わっている疑いがあり]
いかにもダーティな雰囲気とワルい噂を身に纏い、しかしてその正体は……まさしく噂通りのヒールな粗行をしていた男。喧嘩を売られたら家を燃やすくらいは平気でやる。忘れるなかれ、これは罪人たちのゲームだ。
局長・MBCCには明確な敵意は示していないのがせめてものセーフラインか(というかそこに手をかけたらメインストーリーのあの人やこの人と同じ末路になるので)。でもやっぱりこういう奴もいるからこそじゃないかとも思うのです。
レヴィ:どうせ滅ぶなら人生を楽しみゃいい。…何かを気にすることもねぇ、楽しいことしかしねぇ。こんな生き方の何が悪い?
【イメージソング】
Tonight (SKOLD)
僕はおりこうさんなのでワルい音楽はよく知らないのですが (笑)。そういえば一時期SKOLDのアルバムを集めていたなあと思い出したので彼の楽曲から。一言にインダストリアルロックと言ってもそれなりにパターンが分かれると思うのですが、洋楽ではSKOLDの楽曲の手触りが特に好きかなと思ったりします。
ラミア
[犯罪経歴より:ニューシティのインターネット組織タウマース協会の「海洋神使」。当該協会は表面上、海洋文化愛好家の交流組織だが、実際は法律違反のオフライン集会を何度も開催している。]
つまるところカルト協会の偶像をやっていた。生まれつき全身灰色で、母を失い、拾われた一家では迫害され、路頭に迷いながらも生きぬき、幻覚を見せる能力を持ったコンビクトとして協会に拾われたという。その思考や感情は荒んでいるが、取り調べシナリオではその考え方に一定の変化が生じるようになる。
「偽りの幸せと過酷な現実」というテーマは無期迷途が繰り返し表現しているテーマの一つだが、そのなかでも彼女の取り調べシナリオは一つはっとさせられるものでもあったと思う。
彼女は女の子のベッドの縁に立ち、心から深く祈るように手を合わせた。
まるで、光が初めて深海を照らすように。
【イメージソング】
それはもはや沈黙として (睡蓮)
どろっとした水底を描くにおいて睡蓮に勝るものなし。
エイレーネー
[犯罪経歴より:対象が有する(企業)クイーン集団は、ディスの様々な領域において悪質で不正なM&Aを行った。…より大きな野望を持っていると推測される。]
企業家社長。コンビクトであることを一般には公表していないがMBCCに自ら名乗り出、話を進めにきたというやり手。初期のイベントで局長とチェスをしながら「頭首に立つ者はどうあるべきか」を議論戦闘していた姿が印象深い。
メインストーリーにはあまり顔を出さないが、決戦の13章においてはクイーン集団が戦地の民間人たちへの臨時居住区を提供していたという(そこは彼女が公表を伏せている真の出身地でもあったはず)。ニクいことをしなさる。
局長:挑戦や対局相手を望むあなたにとって、取るに足らない集団の玉座に居座ることと、私のもとで未来を見届ける嵐の中心に立つこと……一体どちらの道が、征服欲を満たすのかを。
局長がエイレーネーをして「青臭い正義感」の人なのが前提の一幕だけど、ここだけ抜いたら悪役の台詞だよ。
【イメージソング】
BROKEN ENGLISH (SCHAFT)
筆者的カテゴライズでは大ボスや宿敵に捧げるべき一曲なのですが、まあ、エイレーネーさんでも上等かなと。
ナチャ
[犯罪経歴より:ファントムエンタメの人気タレント。猟奇的なパフォーマンスでカモフラージュし、特定のターゲットを見つけて自由を制限する。]
蛇使いのパフォーマーで、イベント「酔夢事件」の主犯。メローという幻覚剤を流布して人々を幸せな夢のなかに溺れさせようとした。彼女もまた拾われた先で迫害された孤児であり、“自分の幸せ” を手に入れることができず転々とした半生を歩んできた。
先のラミアと取り調べ内容が似ている(というかこちらが先)(そういえば「ラミア」は蛇の怪物だな)が、わりかし世渡り上手ながらも心は腐っていったラミアと、何処へ行っても愛を与えられなかったがある種幼いほどの純真さを携えているナチャはまさに対照的だ。
ナチャ:あなたたちの幸せで、私の夢の世界を飾るの……これで私も幸せを手に入れられる!私の夢の世界も満たされていく! だから……
【イメージソング】
くちづけ -SERIAL THRILL KISSER- (BUCK-TICK)
一曲に纏めようと思ったがどうしてもと2曲になってしまった。しかも2曲ともBUCK-TICKで分かりやすいですね、はい、お気に入りキャラなんです。
普段の佇まいとしての『メランコリア』と、戦闘シーン〜酔夢事件の大ボスとしての『くちづけ』ということでひとつ。
「あっちの闇は苦いぞ」「こっちの闇は甘いぞ」
くちづけ(蛇の噛みつき)。やっぱりアルバム版の音の方が好きだな。
リザー
[犯罪経歴より:ニューシティの新鋭アーティストの飛び降り自殺の原因を作ったとされる唯一の容疑者。芸術評論家]
毒舌な評論家。自身も名のあるアーティストだったが事故により絵が描けなくなり、その後評論家に転身したという。その後教え子が目の前で自殺をしてしまい、コンビクト能力はその時に発現したものらしい。
メインストーリー的なところには確か一切出てこないけれどもそこそこ供給が充実している、稀有なポジションの人。独特の存在感を放つ素敵なお方です。
リザー:思想のない絵なんて、あなたの空っぽの頭と何の違いがあるのかしら。
【イメージソング】
夕鶴会 (睡蓮)
鶴は誰にもその姿を見せることなく毎夜自身の羽を剥いて羽織を織り続けたという。夕鶴。
マックイーン
[犯罪経歴より:贋作製造、贋作と本物を入れ替えての販売など、彼女の活動は多岐に渡る。数え切れないほどの違法取引に関わっており…]
という贋作を制作してオークションにかけている悪徳作家。かつては誰よりも熱心な作家志望家だったが、腐敗していたニューシティのアート業界に絶望し、野心を殺して贋作制作に手を染め、「マックイーン」の名を引き継いだ。業界を嘲笑うことを目的化している。
初登場でリザーと組み、またリザーが早くに作品が贋作であることと、その贋作にも作者の技巧と思想が宿っていることを見抜いていた。そして局長とのシナリオでは上流階級たちを前に大炎上(物理)させることになる。
「贋作作家」という題材でこういうキャラを(そこまで改心させた風でもなく)出せるの、上手いなあと思う。
マックイーン:もしジェニーンがただ特例だったとしたら?他の人はもう一度富と名声を選び、夢を諦めるかもしれないよ?
局長:しかし、その他の人もまた「特例」だとしたら?機会と勇気を与えられれば、彼らももう一度正しい道に戻って来られるかもしれない。
【イメージソング】
INSTINCT? (SOFT BALLET)
汝、売りの罪人 ハイド買いの廃人
マックイーンが森岡賢曲でリザーさんが藤井麻輝曲なの、我ながら無駄なパーフェクトだなと思う。
リン
[犯罪経歴より:失踪したニューシティの学生。重大な「事故」の後、行方不明になり音信不通だった。この「事故」は対象が引き起こしたという噂がある。]
スラムのシンジケートからニューシティに転校してきた少女で、それを理由に学園でひどい虐めを受けていた。親や教師も頼りにならない中、虐めのショックでコンビクトとして発現しクラスメイトを負傷、リンは独り逃亡生活を始めることになる。頭のメットは能力による目からビームの誤射を防ぐため。
取り調べでは彼女にさっぱり寄り添わず黙従を強要する両親との対峙が描かれる。──イグニ、アリエル、そしてルリエカも加えて「親エピソード持ち美少女四天王」と言いたいところ。(ナ、ナチャとかは色々とケタが違うので……)
ちなみにそれぞれの境遇の差異は、シンジケート育ちだけど誰よりも父たちの庇護に守られたルリエカ、ニューシティの更に良家だけど父に銃口を向けられ絶縁したアリエル、ニューシティのコンビクトでも両親に懸命に守られ、それゆえに自罰心と両親への労りが強くなったイグニ、そしてニューシティの差別に屈しようとする両親と正面対決するリンとなる。みんな違ってみんな尊い。
リンの決意に驚いたあなたはようやく理解した。これは何年もの沈黙から生まれた「反抗」だと。
【イメージソング】
月 (FLOWER FLOWER)
もっとブリティッシュというかカントリーっぽい曲にしようかなとも思ったが、この曲のピアノのような “光” の感触がどうしても欲しかったので。
デイリン
[犯罪経歴より:業界で有名な元天才映画監督。超大作映画関連事件で能力を爆発させ、公共物破壊及び雑踏事故を引き起こした]
シュールかつダーク・ロマンチックな映画を手掛ける有名映画監督。ふわっとした態度だが映画業界の腐敗とヒットメーカーとなって本来作りたい作品を作れなくなった環境に燻っている。
取り調べではそんな彼女が外部の意向でカットされた作品内容をついに完全公開するまでが描かれる。が、一方で作品のインスピレーション元となった人物の遺族が、カットを施された「編集版」の方に感動して故人の遺志を継いだというエピソードも垣間見ることとなる。光の “一方的な正義などはない”、いや或いはそれでも生まれきった作品には価値があるというお話だ。
「監督」D:主人公である君には、諦める権利なんてない。君が諦めた瞬間、君の映画は死に、塵に還ってしまう。それは誰もが辿り着けるものではない、とても厳しい旅になる。 (「ディスカー」イベントより)
【イメージソング】
接吻 (L'Arc~en~Ciel)
最初はBUCK-TICKのシュルレアリスム的な曲にしようかと思ってたけど、まあその、デイリンさんのエピソードを読んでいてずっと某バンドと脳内でリンクしてしまったので。
そういう意味でも出来るだけ新しめの曲から選びたかったんだけど──『EVERLASTING』や『Cradle -L'Acoustic-』でも良かったんだけど、一曲だけとしては尖りすぎなので (笑) ──公約数的にこの曲となりました。
ハーメル
[犯罪経歴より:存在が公表された最初のコンビクトである]
ブラックリング(狂瞳汚染の暴風域)の核になったコンビクトとして公表されていたが、実際にはそれはまた別のコンビクトであった。
23年前、彼女は有名なダンサーだったが、両親のビジネスのために扱われ続けて疲弊し舞台恐怖症にまで陥っていた。そして現在、ブラックリングの中心から当時の姿のままで生還。その過去とあまりに特殊な状況ゆえに精神は相当な錯乱状態にあったが、少しずつ自覚を取り戻していく。
というメインストーリーでの立ち位置と、トップヒーラーとしての戦闘スキルが印象深い。所謂2ヶ所目の大ボス(と思われていた人)がヒーラーって中々ないような。
ハーメル:ブラックリングの中心は深い海の底のようです。そこでは、心の奥底の音が聞こえるんです。
【イメージソング】
まさかのSymphonic Luna Sea。ハーメルのイベントシーンのBGMがシンフォニー的な音楽だったので、それに寄せてということで。ちなみに最初は『I for you』の方にしようかと思っていたけどやっぱり魔的な香りもある曲の方でと思いこちらになった。最高楽曲はシンフォニックアレンジでもやはり最高楽曲である。
……何とも、まとまりがあるような無いような (笑)。そういえば2つのバンドの「くちづけ」が同時に入れられているな。
最後の曲は無期迷途アレンジによるベートーヴェンの『月光』。月光の自前アレンジを使いまわしているコンテンツ、私は無期迷途とLUNA SEAくらいしか知りません。