九州まわりの道すがら、ねんがんの Romancing佐賀コラボの地にもぐるっと回りました。
前回:こんな感じで九州北部を旅行してました。
ロマンシング佐賀とは
ゲーム『サガシリーズ』と佐賀県とで10年くらい前からやっているコラボ企画。もう10年近く続いてるんだなー。
佐賀県中のあちこちに何かがあって
こんな感じのマンホールとかモニュメントが登場していて
#ロマンシング佐賀 pic.twitter.com/lFnEv8n7iW
— 河津秋敏 (@SaGa30kawazu) 2022年10月7日
サガフロのオープニング曲が駅メロになっていたりもします。
いろんなグッズが販売されたりも。
「九州民が全国区商品ではないと知った時に衝撃を受けるアイス」ことブラックモンブラン。このパッケージめちゃくちゃ「地元心のツボ」なので欲しかったのだが、今回は手に入らなくて残念。
では、今からサガの地を歩きはじめます。
イクゾー!
◆
まず出発地点が武雄温泉の近くからでした。おお、既にここもなんかあるっぽいな。
徒歩だと結構な距離になるくらい色々とありますが、自身のプランとしては一日でここから →竹崎→佐賀駅(→行ければ伊万里)→唐津 と回る目標。なのであまりここで時間を割いてられません。一ヶ所どこか寄るのが限界でしょう。じゃあ……市役所前に半妖麗女アセルスのマークがあるな……
居たあ!!
きょろきょろマンホールを探していたら佐賀の町並みに忽然と色を加える小林智美絵、良すぎだ。
少ないバスで県端の竹崎まで向かいます。
他の乗客様のいないバスに揺られ揺られて1時間半ほど、木々を潜り山道を越え海が見えて港の郷まで。しかし何故竹崎へ?
我らがサガフロ2のアイコンが集中していたからです。行くしかないな。
◇
港を眺めていたらあけびが食べたくなってきたな……
コーディー!!
雨上がりで少し汚れたコーデリアの顔を座りこんで拭う男の姿があった。小林絵のコーディー、麗しすぎる。
コーディー派なの? って言われると「ラベールのモニュメントがどこにもないからだろうが」と返したい。強いて言えばヌヴィエム派ですね。
↑筆者が好きらしいヌヴィエム。言われてる方です。
もう一人のウィル編ヒロインはいませんでしたが、こちらはラベールゆかりの曲でサガフロ2でも特にお気に入りな楽曲『Zufall』。ロマンチックだ。
竹崎城というお城の跡があるそうなので見に行ってみましょう。
竹崎城は南北朝時代に島原の有馬隆泰によって築城されました。その後戦国時代の末、龍造寺家晴により修築され島原の乱の後取り壊されたと伝えられています。
海と山に挟まれて静かに建っている竹崎城址の展望台。入ってみよう。
えっ怖……
誰もいないので「入っていいのかな……」と戸惑いつつ、ちょっとマジで怖かったので2階より上には行けませんでした。
サガなので入口正面のひとがたとは戦闘が発生するかもしれませんが、おそらく倒してしまってもまた入れば普通に復活しているでしょう。サガなので。
外に出て景色を眺めながらぐるっと一周していると……
ああっ! ギュス様!(あとケルヴィン)
これはテンション急上昇しているうえにフォトの顔補正マークがちゃんとギュス様に標準してくそ笑っていた私のスマホ画面。
竹崎、サガフロ2のメッカだった。もしかしたらヤーデ伯領だったのかもしれない。カニ美味しかったです。
◇
もう一度バスで移動して中心地・佐賀市へ。
流石にモニュメントの数が多いですね。「アイテム交換所」などと表示されている「佐賀工房 バルーンミュージアム店」へ向かいながら辿っていきます。
スマホゲーム『ロマサガRS』のファースト主人公ポルカ。ミュージカル始まりますね。
アルベルト! アルベルトカー!
ピナ姫。佐賀市はお気に召しましたかな?
こちらが佐賀のバルーンミュージアム。ロマ佐賀関連の商品を数多取り扱ってくれています。
お店に入ったらこの曲が店内で流れていてニヤってなりました。タロットカード探しに行かなきゃ……
そういえばというのも何ですが、持ち歩いていたバッグがミンサガリマスター特典版の付属バッグでした。合わせてきたというよりシンプルに好きなので普段使いしているのですが。
映ってるのはねんがんのブラックモンブラン(私は殆ど甘いもの食べれないですが)と、嬉野の入浴剤と、あと絵馬とかお酒とかも買ったな。佐賀に宿泊した客は記念グッズが渡されるのですが、店員さんがおまけしてくれて多めに貰いました。ありがとうございます。サガのお店とは思えないほどに親切ショップだ。
あっサインが!!
ちなみに河津神は熊本の出身でしたね。熊本城にファイアブリンガーを飾ろう。
それでは次の目的地へ……あ!
慌てて撮った。こんなの走ってるんだ。
◇
伊万里まで美景とはにわを見に……行きたかったんだけどもう時間が足りなかったので、イベントフラグを逃したということで、最終目的地の唐津の方へ向かいます。
何故唐津をラストに? まあこちらを見てください。
ファイアブリンガー(サガスカラスボス)、詩人(ミンサガ太陽神)、ジェラール(ロマサガ2最初の主人公)、ロックブーケ(ロマサガ2七英雄)、アルベルト(ロマサガ1主人公)、せんせい(サガ2,シリーズマスコット)、かみ(魔界塔士ラスボス)
明らかに壮絶なラストバトルが起きてるだろ。そういえばサルーインは見ませんでしたね。三神地区のどこかにでも封印されているのでしょうか。
時間ももう夕刻なので急いで唐津城へ、というところですが、
先にこの強烈な「神様密集区域」へと。
まずはファイブリ様。リアルに緋の欠片も落ちてそう。
駅前のどっかの呑み屋でギター弾いてるんじゃないのか。
イスマス城から唐津城への派遣隊が出タヨウダナ。
画像にあるように「ロマ佐賀攻略wiki」とかいう公式ページのマップを引き引き回っていたのですが、拡大縮小の都合上か微妙にマップ上のマークと実際の位置がずれていてやたらと行ったり来たりしてしまいました。公式の攻略情報は微妙にアテにならない、サガ体験ですね。
唐津に神々が集まっているのはやはり佐用姫伝説の地だからでしょうか。
#bリーグ#佐賀バルーナーズ
— 河津秋敏 (@SaGa30kawazu) 2023年10月20日
10/21はアウェイで #島根スサノオマジック と対戦です。素戔嗚命に立ち向かうために #倉持諭 さんに #松浦佐用姫 を描いてもらいました! みんなも領布(ヒレ)を振って応援しよう! 負けるな、勝利だBalloners(天空の戦士たち)! pic.twitter.com/QVbzwkysr8
佐用姫伝説といえば、上の倉持諭さん画の佐用姫(佐賀のバスケチームのために描かれた姿)、あまりに良くないですか? サガスカ〜ロマサガ的神話観と実在の神話と現在が混ざり合っているような。これは素晴らしい。
さて、いよいよ大本命にして初代ラスボスのスポット、魔界塔士のかみと対面に行くのですが。
……川の上?
すっごい細い橋の上に立ってるな。
雰囲気のある橋だ。
あっ!
かみ「やっときましたね。おめでとう!
しかし、かみは何故こんな独特な位置に配置されていたのだろう。唐津市の古風な橋・「千鳥橋」。ここに何か意味があるのでは? と調べてみたところ……
分かりませんでした。
ここまでは楽しんでいただけたかな?
というか架設が1995年なので魔界塔士より年下の橋であった……。しかしこの橋のレトロな風味と現代っぽさが入り混じった感じ、この通りに入った時の独特の空気感こそが「かみ」に相応しかったのかもしれません。何より「今生まれる新たな息吹と、歴史から神話までが混ざり合っていく」というサガのテーマにこれほど相応しい場所はなかったかも。とまあなんとなくよく似合っているかみの居場所でした。きっと偶に千鳥橋に立って不敵な笑みを浮かべているシルクハットの男がいることでしょう。
もういつ日が落ちるかという時間ですが、急ぎ足で唐津城へ向かいます。
お城の前にジェラール皇帝。ここに始まるは遥かなる戦いの詩…………
(徳川幕府は)博多の豪商による南蛮商業交流や、能、浄瑠璃、茶の湯、 唐津焼などによる安土桃山文化、また穴太衆(あのうしゅう)の 石工技術などを唐津の地に根付かせました。…漁業では紀州から漁夫を雇い入れ捕鯨を導入しました。 (…唐津城の)外に東寺町、西寺町の町割りを行いました。 -----それからの唐津---- のはじまりです https://karatsujo.com/
まあ風貌は麗しきアバロンというよりもハクロ城っぽいですが。大丈夫? ワグナス下りてこない?
さて、ここまでいろんなサガの音楽も一緒に貼ってきましたが、もう一つここで上げさせていただきたい曲を。
『巨人の里』 長い旅と死闘の果てに辿り着く巨人たちの秘境にて流れる楽曲。歴史の深い傷を語る巨人と決戦へ進まんとする主人公の対話も印象的なその場所の音楽です。ですがこの曲は感動的ながらも、誰かの感情論のような分かりやすいエモーショナルさを押しつけない曲でもあるように思えます。喜怒哀楽のどこにも寄せない、或いはすべて合わさっているような独特な情緒。直情的なドラマティックさとは似て異なる、むしろその背景にあるものすべてを全力で鳴らしきるような……
そして今、この唐津城で改めてこの曲を聴いていて、改めて言葉にし難いこの曲の “核心” に触れたような気がしました。
せんせい、もう日も暮れてバッテリーもギリギリで綺麗に掃除する余裕がなかったよ……
ということで、一日限りでしたがほんの数ヶ所のロマ佐賀観光まわり。行く前は正直単純な地域コラボ企画だろうという感覚でしたが、これが結構めちゃくちゃ「サガに触れた」という感覚になれました。いろんな場所でゲーム内のサガワールドと今立っている場所がリンクするような味もあって楽しかったです。
そしてとっくにお気づきかもしれませんが一番「これってサガだよなー」となったのが、一日という制約の中で何処へ行けるか設計し実行していく楽しみ方。佐賀県全域というのは当然回りきるには広大で、そのなかから「じゃあとにかく絶対に行く場所はここだな」と自分でプランニングしていく。それを実行したり、そう上手くはいかなかったりする醍醐味。まさしくフリーシナリオ、「自分だけの旅路を作れる」世界の広さがあったのでした。あゝ人生はロマンシングなり。
ありがとう佐賀。次への旅立ちにバスの窓を眺めながら聴いていたのは、やはりこの曲でした。
ちなみに私はこの後、自身の故郷である邪神(天神)が眠る地へ帰りましたとさ。