Romancing佐賀コラボを回ったら思ったよりもサガ体験だった (2024九州まわり②)

 

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九州まわりの道すがら、ねんがんの Romancing佐賀コラボの地にもぐるっと回りました。

 

 

前回:こんな感じで九州北部を旅行してました。

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ロマンシング佐賀とは

ゲーム『サガシリーズ』と佐賀県とで10年くらい前からやっているコラボ企画。もう10年近く続いてるんだなー。

 

 

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佐賀県中のあちこちに何かがあって


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こんな感じのマンホールとかモニュメントが登場していて

 

サガフロのオープニング曲が駅メロになっていたりもします。

 

いろんなグッズが販売されたりも。

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「九州民が全国区商品ではないと知った時に衝撃を受けるアイス」ことブラックモンブラン。このパッケージめちゃくちゃ「地元心のツボ」なので欲しかったのだが、今回は手に入らなくて残念。

 

 

では、今からサガの地を歩きはじめます。

イクゾー!

 

 

 

 

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まず出発地点が武雄温泉の近くからでした。おお、既にここもなんかあるっぽいな。

 

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徒歩だと結構な距離になるくらい色々とありますが、自身のプランとしては一日でここから →竹崎→佐賀駅(→行ければ伊万里)→唐津 と回る目標。なのであまりここで時間を割いてられません。一ヶ所どこか寄るのが限界でしょう。じゃあ……市役所前に半妖麗女アセルスのマークがあるな……

 

 

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居たあ!!

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きょろきょろマンホールを探していたら佐賀の町並みに忽然と色を加える小林智美絵、良すぎだ。

 

 

少ないバスで県端の竹崎まで向かいます。

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他の乗客様のいないバスに揺られ揺られて1時間半ほど、木々を潜り山道を越え海が見えて港の郷まで。しかし何故竹崎へ?

 

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我らがサガフロ2のアイコンが集中していたからです。行くしかないな。

 

 

 

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港を眺めていたらあけびが食べたくなってきたな……

 

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コーディー!!

 

雨上がりで少し汚れたコーデリアの顔を座りこんで拭う男の姿があった。小林絵のコーディー、麗しすぎる。

コーディー派なの? って言われると「ラベールのモニュメントがどこにもないからだろうが」と返したい。強いて言えばヌヴィエム派ですね。

 

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↑筆者が好きらしいヌヴィエム。言われてる方です。

 

もう一人のウィル編ヒロインはいませんでしたが、こちらはラベールゆかりの曲でサガフロ2でも特にお気に入りな楽曲『Zufall』。ロマンチックだ。

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竹崎城というお城の跡があるそうなので見に行ってみましょう。

 

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竹崎城は南北朝時代に島原の有馬隆泰によって築城されました。その後戦国時代の末、龍造寺家晴により修築され島原の乱の後取り壊されたと伝えられています。

 

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海と山に挟まれて静かに建っている竹崎城址の展望台。入ってみよう。

 


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えっ怖……

 


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誰もいないので「入っていいのかな……」と戸惑いつつ、ちょっとマジで怖かったので2階より上には行けませんでした。

サガなので入口正面のひとがたとは戦闘が発生するかもしれませんが、おそらく倒してしまってもまた入れば普通に復活しているでしょう。サガなので。

 

外に出て景色を眺めながらぐるっと一周していると……


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ああっ! ギュス様!(あとケルヴィン)

 


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これはテンション急上昇しているうえにフォトの顔補正マークがちゃんとギュス様に標準してくそ笑っていた私のスマホ画面。

 

竹崎、サガフロ2のメッカだった。もしかしたらヤーデ伯領だったのかもしれない。カニ美味しかったです。

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もう一度バスで移動して中心地・佐賀市へ。

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流石にモニュメントの数が多いですね。「アイテム交換所」などと表示されている「佐賀工房 バルーンミュージアム店」へ向かいながら辿っていきます。


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スマホゲーム『ロマサガRS』のファースト主人公ポルカ。ミュージカル始まりますね。


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アルベルト! アルベルトカー!


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ピナ姫。佐賀市はお気に召しましたかな?

 

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こちらが佐賀のバルーンミュージアム。ロマ佐賀関連の商品を数多取り扱ってくれています。

 

お店に入ったらこの曲が店内で流れていてニヤってなりました。タロットカード探しに行かなきゃ……

 

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そういえばというのも何ですが、持ち歩いていたバッグがミンサガリマスター特典版の付属バッグでした。合わせてきたというよりシンプルに好きなので普段使いしているのですが。

映ってるのはねんがんのブラックモンブラン(私は殆ど甘いもの食べれないですが)と、嬉野の入浴剤と、あと絵馬とかお酒とかも買ったな。佐賀に宿泊した客は記念グッズが渡されるのですが、店員さんがおまけしてくれて多めに貰いました。ありがとうございます。サガのお店とは思えないほどに親切ショップだ。

 

 

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あっサインが!!

 

ちなみに河津神は熊本の出身でしたね。熊本城にファイアブリンガーを飾ろう。

 

 

それでは次の目的地へ……あ!

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慌てて撮った。こんなの走ってるんだ。

 

 

 

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伊万里まで美景とはにわを見に……行きたかったんだけどもう時間が足りなかったので、イベントフラグを逃したということで、最終目的地の唐津の方へ向かいます。

 

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何故唐津をラストに? まあこちらを見てください。

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ファイアブリンガー(サガスカラスボス)、詩人(ミンサガ太陽神)、ジェラール(ロマサガ2最初の主人公)、ロックブーケロマサガ2七英雄)、アルベルト(ロマサガ1主人公)、せんせい(サガ2,シリーズマスコット)、かみ(魔界塔士ラスボス)

 

明らかに壮絶なラストバトルが起きてるだろ。そういえばサルーインは見ませんでしたね。三神地区のどこかにでも封印されているのでしょうか。

 

 

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時間ももう夕刻なので急いで唐津城へ、というところですが、

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先にこの強烈な「神様密集区域」へと。

 

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まずはファイブリ様。リアルに緋の欠片も落ちてそう。


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駅前のどっかの呑み屋でギター弾いてるんじゃないのか。


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イスマス城から唐津城への派遣隊が出タヨウダナ。

 

画像にあるように「ロマ佐賀攻略wiki」とかいう公式ページのマップを引き引き回っていたのですが、拡大縮小の都合上か微妙にマップ上のマークと実際の位置がずれていてやたらと行ったり来たりしてしまいました。公式の攻略情報は微妙にアテにならない、サガ体験ですね。

唐津に神々が集まっているのはやはり佐用姫伝説の地だからでしょうか。

 

 

佐用姫伝説といえば、上の倉持諭さん画の佐用姫(佐賀のバスケチームのために描かれた姿)、あまりに良くないですか? サガスカ〜ロマサガ的神話観と実在の神話と現在が混ざり合っているような。これは素晴らしい。

 

 

 

さて、いよいよ大本命にして初代ラスボスのスポット、魔界塔士のかみと対面に行くのですが。

 

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……川の上? 

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すっごい細い橋の上に立ってるな。

 


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雰囲気のある橋だ。


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あっ!

 

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かみ「やっときましたね。おめでとう!

 

 

しかし、かみは何故こんな独特な位置に配置されていたのだろう。唐津市の古風な橋・「千鳥橋」。ここに何か意味があるのでは? と調べてみたところ……

 

 

分かりませんでした。

ここまでは楽しんでいただけたかな?

 

というか架設が1995年なので魔界塔士より年下の橋であった……。しかしこの橋のレトロな風味と現代っぽさが入り混じった感じ、この通りに入った時の独特の空気感こそが「かみ」に相応しかったのかもしれません。何より「今生まれる新たな息吹と、歴史から神話までが混ざり合っていく」というサガのテーマにこれほど相応しい場所はなかったかも。とまあなんとなくよく似合っているかみの居場所でした。きっと偶に千鳥橋に立って不敵な笑みを浮かべているシルクハットの男がいることでしょう。

 

 

 

もういつ日が落ちるかという時間ですが、急ぎ足で唐津城へ向かいます。

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遥なる戦いの詩

遥なる戦いの詩

お城の前にジェラール皇帝。ここに始まるは遥かなる戦いの詩…………

 

徳川幕府は)博多の豪商による南蛮商業交流や、能、浄瑠璃茶の湯唐津焼などによる安土桃山文化、また穴太衆(あのうしゅう)の 石工技術などを唐津の地に根付かせました。…漁業では紀州から漁夫を雇い入れ捕鯨を導入しました。 (…唐津城の)外に東寺町、西寺町の町割りを行いました。   -----それからの唐津---- のはじまりです https://karatsujo.com/

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まあ風貌は麗しきアバロンというよりもハクロ城っぽいですが。大丈夫? ワグナス下りてこない?

 

さて、ここまでいろんなサガの音楽も一緒に貼ってきましたが、もう一つここで上げさせていただきたい曲を。

『巨人の里』 長い旅と死闘の果てに辿り着く巨人たちの秘境にて流れる楽曲。歴史の深い傷を語る巨人と決戦へ進まんとする主人公の対話も印象的なその場所の音楽です。ですがこの曲は感動的ながらも、誰かの感情論のような分かりやすいエモーショナルさを押しつけない曲でもあるように思えます。喜怒哀楽のどこにも寄せない、或いはすべて合わさっているような独特な情緒。直情的なドラマティックさとは似て異なる、むしろその背景にあるものすべてを全力で鳴らしきるような……

そして今、この唐津城で改めてこの曲を聴いていて、改めて言葉にし難いこの曲の “核心” に触れたような気がしました。

 


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せんせい、もう日も暮れてバッテリーもギリギリで綺麗に掃除する余裕がなかったよ……

 

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ということで、一日限りでしたがほんの数ヶ所のロマ佐賀観光まわり。行く前は正直単純な地域コラボ企画だろうという感覚でしたが、これが結構めちゃくちゃ「サガに触れた」という感覚になれました。いろんな場所でゲーム内のサガワールドと今立っている場所がリンクするような味もあって楽しかったです。

そしてとっくにお気づきかもしれませんが一番「これってサガだよなー」となったのが、一日という制約の中で何処へ行けるか設計し実行していく楽しみ方。佐賀県全域というのは当然回りきるには広大で、そのなかから「じゃあとにかく絶対に行く場所はここだな」と自分でプランニングしていく。それを実行したり、そう上手くはいかなかったりする醍醐味。まさしくフリーシナリオ、「自分だけの旅路を作れる」世界の広さがあったのでした。あゝ人生はロマンシングなり。

ありがとう佐賀。次への旅立ちにバスの窓を眺めながら聴いていたのは、やはりこの曲でした。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに私はこの後、自身の故郷である邪神(天神)が眠る地へ帰りましたとさ。


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2024.1~2 九州まわり① (高千穂〜南阿蘇〜熊本〜長崎〜軍艦島〜佐世保〜…)

 

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今一度地元の地をしっかり回っておきたいという野望から、長期に帰れるタイミングを見計らって先日決行した九州まわり。色々回りすぎてもう纏めるの面倒くさいな……とも思ったんだけど、やっぱり、この時だけの記録として残さなきゃいけないものも多いような気がしたので。

 

 

まずは「出来るだけ九州の更に南の方へ向かいたい」と思い……つつも、車なしかつ日程調整上に限りがあり、なんとか福岡から宮崎県の延岡まで。

 

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とにかく九州東部から太平洋が見えるところへ!と思ったものの、実際はそこまで行くのも結構難しかった。お泊り先は数時間に一本のバスで移動していっての高千穂。なかなか海岸まで向かうのも難しく、写真を流れるのは太平洋よりも四国と近そうな「五ケ瀬川」でございます。

 

 

そして高千穂へ。

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「高千穂」という名前は、天孫降臨という神話に基づく地名です。天照大神の孫にあたる瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと)がこの地に降り立った際、暗闇に包まれていた大地に稲穂の籾を撒いて明るく照らした。という伝説から名づけられました。(この神話に基づく地名はここ臼杵高千穂と霧島高千穂に残り、国学者の間で長く論争になっています。)。


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別になんにも信心深くはないのですが、神社やお寺、教会とかはあれば寄っちゃう程度には好きです。

旅中いろんな神社をまわりましたが、特に個人的な願いとかもないので願い事は全部「✌みんなハッピーになれ。」で統一しました。

https://www.instagram.com/p/C2Q_ZTHpncI/?igsh=MW96aDE1MXdlcmx5eQ==

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高千穂峡阿蘇山が噴火した際、この地の五ヶ瀬川に溶岩が流れ込んで出来た柱状節理の渓谷です。高千穂の町から10分程の町はずれに位置し、ゆっくりと30分程渓谷を歩いてゆくと高千穂のシンボル真名井の滝へ。ここにもイザナギイザナミが残したと言われるおのころ島など、神話の世界が広がります。


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ボートを借りる気力はなかった。流れる水の色が本当に青緑色で綺麗だったな。

 

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九州まめちしき:「九州と言えばラーメン」と言われるのが常でありその通りなのですが、一方で元々はラーメンよりうどんの方が長く地域食だったのだ、と子どもの頃に聞かされたことがあります。実際、福岡でもラーメン屋に負けず劣らずなくらいうどん屋さんが多いです(そして蕎麦屋はあんまりない)。汁の味が全然違うので、九州にお越しの際はご一考を。横は宮崎鶏たたきです。

 

 

 

 

一夜明けてからは、今回の一大目的地だった南阿蘇へ。知っている人は知っている上色見熊野座神社へ向かいます。

 

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福岡の連中から「高千穂からなら目と鼻の先やろ」と言われて舐めきっていたのですが、少なくとも私が行った日に確認できた中ではアクセス便がなんにもなかった。ハメられた。タクシー代1万何千円取られた。

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阿蘇阿蘇は私にとってはおばあちゃんの家があった場所でもあります。

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御祭神として伊弉諾命(いざなぎのこと)と伊弉冉命(いざなみのみこと)を祀っています。

上色見の大村地区には、4~5世紀頃の古墳が多く発見されており、古くから穿戸岩(穿戸社)を尊い磐・稀有な岩穴として信仰し、崇めていたと推測されています。…鎌倉時代末~室町時代初期に熊野信仰の広がりとともに修験者が、山嶽信仰と岩石信仰とを結び付け、紀伊熊野三山伊弉諾命・伊弉冉命の二柱の大神を祀り、上色見熊野座神社(熊野権現)としたと考えられています。

 

とにかくその圧倒的な景色をもって一部で超有名な上色見熊野座神社。前日の雪も残っていて静かながら凄い迫力だった。そして隠れ名所的な場所だと思ってたら、並の神社より参拝者が多かったしなんなら外国人客の方々もいて超びっくりした。このアクセス手段でどこから見つけてどうやって来たんだ。メジャースポットなんだなあ。

 

 

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長い階段を登った神社の更に山の上、古来からの信仰スポットであるという穿戸岩。

 

 

 

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バスが来るまで3,4時間あったので、久々に懐かしの阿蘇を歩きました。

 

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阿蘇の高菜ご飯。世界で一番美味しいお漬物。

 

 

──少し自分の話をしますと、阿蘇のおばあちゃんは2016年の熊本震災で亡くなりました。正確には地震そのものからはなんとか避難できたとのことでしたが、その時に60年以上住んでいたであろう家が倒壊し、そうしたショックがたたってか病院に入院したまましばらく後に息を引き取ったとのことでした。長年の家を失うということの重みも伝えられたような別れでした。

3,4年くらい前だったか、帰省ついでに阿蘇に寄ろうかなという話をしたらまだ電車も復旧していないと聞かされて驚きました。今回熊本に寄った際には、話には訊いていたけど本当に修復が全然済んでいない熊本城を見てショックを受けてしまいました。今回の能登震災でも語られる、地方の復興の難しさというものを見つめさせられます。

重たい話になってしまいましたが、阿蘇の高菜は世界で一番美味しいのでよろしくお願いします。

 

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熊本城(修復途上の姿)

 

 

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ケバすぎて味わい深い熊本城稲荷神社

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熊本信用金庫(迫真)

 

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鹿児島産。

 

 

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阿蘇の高菜が世界一美味い漬物なら、世界一美味い料理はこっちってわけ。福岡の綺麗なラーメンは撮り損ねました。福岡、本州に寄せて味が軟弱になってきてるんじゃないのか? ええ?

 

 

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お次は天候が崩れないうちに長崎へ向かいました。

 

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長崎も熊本と同じくらいに馴染み深い街です。というか小学生の頃の夏休みなんか長崎→熊本→山口のコースがデフォだったな。

 

 

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鎖国時代においても外国との窓口をやっていたという長崎に残る「オランダ坂」。

出島に住むオランダ人の影響だろう。開国し、オランダ人以外の外国人が長崎の町に移住した居留地時代を迎えても、長崎の人々は東洋人以外を「オランダさん」と呼んでいた。つまり「オランダさんが通る坂」という意味で居留地にある坂はすべてオランダ坂と呼ばれていたのだという。 https://www.city.nagasaki.lg.jp/nagazine/hakken0409/index2.html

 

 

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長崎ということでworld's end girlfriendを聴きながら歩いてたんだけど、オランダ坂の異国情緒ある景色によく似合っていましたね。

 

 

 

長崎への一番の目的は軍艦島端島)でした。

 

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明治時代から昭和時代にかけて海底炭鉱によって栄え、日本初の鉄筋コンクリート造の高層集合住宅も建造されるなど、1960年代には東京以上の人口密度を有していた。…

大阪朝日新聞端島の外観を「軍艦とみまがふさうである」と報道しており、…「軍艦島」の通称は大正時代ごろから用いられるようになったとみられる。…

世帯持ち坑内夫向けの6畳一間の小住居がロの字プランの一面に敷き詰められ、その狭さから建設当初から評判が良くなかった。…

1916年(大正5年)以降から少年および婦人の坑内使役が開始され、大正中期からは内地人の不足を補充するために朝鮮人労働者の使役が開始される。…1943年(昭和18年)から中国人捕虜の強制労働が開始された。…

人口が最盛期を迎えた1960年には5,267人の人口があり、人口密度は83,600人/km2と世界一を誇り東京特別区の9倍以上に達した。…

1970年代以降のエネルギー政策の影響を受け、1970年に端島沖開発が中止になり、…1974年1月15日に閉山した。閉山時に約2,000人まで減っていた住民は4月20日までに全て島を離れ、…端島無人島となった。

Wikipediaより)

 

建物跡の崩落が進んでいて余命少ないと報じられている軍艦島へ「行けるうちに行っておかないといけない」と思い、今回訪れさせていただきました。

 

 

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軍艦島デジタルミュージアム」という資料館から。書籍も何冊か購入。

 

 

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ガイドのおじいさんから、島中の施設跡や当時の解説とともに「もう本当にいつ崩れてしまうか分かりません。昨年はこうしてお話している真っ最中に建物が崩れたこともありました。本当に、今のこの軍艦島の姿を見ておけるのは今だけです。」とお話がありました。


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その後は長崎市に戻って、平和公園周辺へ。


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長崎平和公園とその周辺にはたくさんの石碑やオブジェが解説と共に並んでいます。

──例えば「アートを巡る政治表明」みたいな話題が繰り返し議題に上げられますが、しかしそういった社会的な意図を込めたアートと、ここに並んでいるオブジェたちにはどれだけの違いがあるのだろう、などとも思わされました。

 

 

ゲルニカの夜

ゲルニカの夜


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原爆資料館より

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原爆資料館には、原爆で亡くなられた数十万の方の氏名が記帳されています。平和公園が “アート(祈念)” ならこちらは “事実”、とも言えるような。

 

 

 

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雨なのに何故か行こうとなった長崎ハウステンボス。流石に中には入りませんでしたが (笑)。「島端の謎の巨城」感が凄い!

ハウステンボス、「日本の本当に端っこでずっと賑わっている、創作作品もキャラクターアイコンも使っていない自前のディズニーランド」って考えたら凄すぎる。

 

 

佐世保にも寄りました。

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海に降る雨を見て〜

 

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佐世保バーガー。灼けた胡椒の香りがベリーグッド! ちゃんぽんも勿論食べました。

 

 

 

 

長くなりましたが、今回は一旦はここまで。次の日はこちらから。

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おまけ

関東へ戻る最中から『スキップとローファー』を読み始めたのですがときめきと優しさで胸が苦しくなってしまいました。これは素敵な漫画だ。

 

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スキップとローファー(1) (アフタヌーンコミックス)

 

たまには昔のブログを振り返り -NOT Greatest Hits-

 

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基本的には自分が書いた文章なんて恥ずかしくて痛々しくて見てられないものですが、たまに読み返すと「良いこと書いてんなコイツ」と思うこともあり(ゲームの話でばっかりですが)。

元々がSNSで長話を延々垂れ流さない為に場所移し的に始めたものなので、基本その時のノリで書いちゃっているし、遡れば遡るほど人が読める場所に出したとはとても思えないシロモノで……。気づけばそんなブログを初めてから5年近く!? まるで統一性もないブログですが、たまにはキツさを堪えて読み返してもいいのかなと。そんな振り返りを、しました。

 

 

 

 

2023.4.1 軽井沢観光 & swing,sing 1st LIVE記

 

個人的な使い方しかしていないブログでもライヴやイベントなどの感想はある程度の自責を持って書いてる……書いてるか?

こちらはジャズがコンセプトの二次元コンテンツ『swing,sing』の1周年ライヴに行った際の感想。

 

 

二次元コンテンツ的な現場とはあまり関わりを持っていないのですが、このライヴは本当に良かった。おそらく1stなので曲が出揃っていないが故も含めての、何が飛び出すかは分からないけれど絶対に音楽自身で魅せようとしていた面白いライヴだったなと、読んでいて思い出しました。swing,singのライヴは今後も行けるだけ行きたい気持ちです。

バンド方面のライヴ記は……うーんノーコメント。

 

 

 

伊豆大島に行ったら観光100%・修行150%みたいな体験になった。2023.5

 

極たまに遠出した際に正真正銘の日記も書きます。伊豆大島、必死こいて歩いたり自転車こいだりしたのに楽しかった。海外は勿論ですが日本国内にもまだまだ自分が知れていなかったり見落としたりしている文化や風土、歴史があると思うので、そういったものに少しでも触れていきたいなあと思っています。お邪魔にならなければですが。

 

 

 

◆  ここから一気にゲームの話ばかりに

 

中3以来にFF6をやったら記憶よりずっと面白かったという話 (改稿)

 

わりと自分で読み返して感動しちゃったというか (笑)。自分の文章なんだから自分の耳障りのいいことしか書いてないのは当たり前なのですが、最後は「ああ、すっごい遊んでて楽しかったんだろうな」「マジで感動してたんだな、これ」って伝わってくるような気がします。

あと改稿って書いてあるけどこれ、一旦上げたけどあまりにページが汚すぎてもう一回挙げ直したんですね。流石いちいち書き直しただけはあるなあとも思うし、以前「汚ったな!」と思って書き直した文章が今回のを読んだら感動したというのも、一応成長してんのかなって感じです (笑)。

 

 

改めてサガシリーズが好きな理由を本気出して考えてみた

 

サガシリーズの最新作『サガエメラルドビヨンド』の発表の時ですね。基本はサガシリーズに対する愛念を書いているのですが、自分のゲームプレイヤーとしてのRPGに対する理想とか、情熱とかがよく出ている気がします。情熱は厚かましくて鬱陶しいから情熱なんですね。

 

“おそらく多くのオープンワールド系ゲームとサガシリーズを根底的に別けさせている要素とは「君には自由があるが、世界は何一つ君の思い通りには動いていない」という思念だと思う。”

“「手塚先生の『火の鳥』や『ブラックジャック』が好きなように、荒木先生の『ジョジョ』が好きなように、河津神の『サガ』シリーズが好き」ということです。”

 

うーん厚かましい。でもやっぱりこの辺が核だよな〜と、自分自身では頷いたり。

 

 

ミンサガリマスター インタビュー記事集成

 

一番好きなRPG作品かもしれない『ミンサガ』のリマスター版発売前後のインタビュー群より。流石の読みごたえ。

 

 

【2022年】Switch・Steamで遊べるサガシリーズ+α、私なり一挙紹介

 

一昨年に現行機で遊べるサガシリーズをほぼ一気に回ったので、そのまとめに寄せてのもの。まあ基本的にはこういうタイトルを列挙するレビュー型のものを一度やってみたかったんだろうなって感じですが。「サガシリーズ大好きです!」って初めて全力で書ききった文章だったかなと。

 

 

最愛の物語『サガフロンティア2』

 

今回引っ張りだした中では一番古いページ。当時にしてはある程度文章がまとまっている……というか、これも更に一年ほど前に一旦書いてたけど、何かしっくりこなくて丸一年保留にしてたんですよね。

ページの終盤では考察というか、なかなか他所様のサガフロ2話では見ないかもしれない内容が書いてあります。それが良いのか悪いのかは分かりませんが。

 

 

すべてがそこにありますように。──サガスカーレットグレイス

 

THE SPELLBOUNDの名曲『すべてがそこにありますように。』に乗せて、サガスカの名シーンたちのスクショを追っていくという疑似MAD動画みたいなページ。独特だけどそんなに見辛くないページになったんじゃないかと。

これも見ているだけで「楽しかったサガスカワールドの思い出」って感じですね。なんとなくこんなゲームなんだなって伝わればいいかなと思います。

 

 

まともなゲームプレイ日記はこれだけでした。やはり根っこに「人と同じことを書くなら自分が書いても何の意味もない」みたいな感覚もあり(それが返って鬱陶しいのだというのも読んで分かりつつ)、純粋なプレイ日記って実は難しい……。まっさらな状態で感想書いてたら “叩き” みたいになっちゃったとか自分はやりかねないですし。

 

 

最後の方に『シェル・クレイル』というアダルトゲームの話を挙げていますね。この頃、「エッチさを競い合うようになっていく美少女ゲーム」みたいな風潮に嫌気がさしていてこれを書いた気がします。まあそのアダルトゲームについてはさらっと触れただけなんですが、そういう提起自体は結構良かったんじゃないかなと (笑)。

 

 

 

一時期アイマスのブログか? というくらいアイマスの話ばかり書いていたけど、その中から一番お気に入りのページはこちらでした。「三船美優の持ち歌と空想のカバー曲を織り混ぜた架空のライヴ公演を、まるで公式のライヴレポート記事のように展開させていく」という内容。

 

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何が会心の出来かって、美優さんの誕生日当日に思いついてからその日のうちに仕上げて投稿しきったんですよね。煮込みすぎていないスピード感と、それでいて「もうウチの三船美優はこれで完成しきってます」と言わんばかりの “濃さ” が両立していて、いやあ本当によく書けたなあと。

3年ぶりに読み返してどうか? うーん「お前は最高だ。」じゃないでしょうか。「実際に最高なのは出された名曲たちと三船美優自身だけどな」、という注意付きですが。

ではそんなにアイマスのこと書かなくなった今は何か変わったのか? と言われると、単に触れなくなっただけで内容は大体何も変わってないだろうと思います。

 

 

あとシャニマスでは、やり始めてからまだW.I.N.G優勝もままならない頃に衝撃のままに書いた幽谷霧子についての記事がありますね。文章が恥ずかしすぎて挙げる気にもならないですが、しかし、仮に自分が変わっていってもコンテンツが変わっていってもその時の初期衝動はそこに記されているというのが、本当にあの時書いておいて良かったなとすごく思います。挙げないけど。

 

 

 

 

無期迷途のキャラ達を好き勝手に上げて好き勝手にイメソンつけていく

 

無期迷途の趣味ページはこちら。このページについては、一から作りなおしてまた書いていくつもりです。どんどんキャラも設定も増えているしまだとっかかってもいないので「本当にやるのか? 結構なボリュームになるぞ?」って感じですが (笑)。

自分が「趣味のど真ん中」と言うだけはある、好き勝手書いてるページが出来上がっていくかもしれません。ダーク・アポカリプス・サイバー・サイケデリックな情緒と闘争と生き様を召しますよう。

 

 

 

画メモ:カンクン海底美術館

 

前回も挙げたアートグラフィックのメモページから挙げ忘れていたものを。海底、やはり良いですね。

 

 

 

 

移動する直前のページらについては、改めては特にないです。

 

振り返ってみると意外というか、がっちり音楽トークをしているページって実はほぼないな、と気がつきました。そう言ってしまえばまあそうだろうなとも思うし、これからも大して書きはしないでしょう、おそらく。

というか、ここに挙げられたものはよくよく考えれば全部「ある種一つの完結を経たページたち」なのかもしれませんね。もう既に仕上がっている内容の語りだというか。いやサガシリーズはこれから完全新作が出るわけですが。BUCK-TICKやなんやについての話題を挙げようとは思わなかったのは「まだまだ途上だから」という思いゆえ、かもしれません。

と良い感じっぽいことを適当に言って無理矢理纏めにします。おしまい。

 

Continue

Continue

 

Graphic備忘録:Luigi Grieco

 

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Luigi Grieco

イタリアの写真家。国際的に賞を受賞しており、いくつかの写真はローマの国立図書館や博物館にも収蔵されているとのこと。  

 

 

──以前からあまり知らないアートグラフィックなどをSNSで自分のTLに垂れ流しているのですが、垂れ流しているばかりだとまるで頭に入ってこないので、即席のメモレベルでいいからブログに記しておこうというページ。前のアカウントでもやっていたものですね。まあそれすら億劫になっちゃうことも多々なので結構久しぶりなのですが……

 

 

 

インスタ https://www.instagram.com/luigigrieco_photography?igsh=am4xMHFwaHU5cjM=

 

 

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──「見る暗黒シューゲイズ」という言葉も浮かんできそうな (笑)。Depeche Modeあたりっぽさもあるかな。暗色のざらついた美というか、心地よくもわりと馴染み深いようなグラフィックです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

久々だったので、少しだけ前のアカウントから振り返りを

 

 

Natalia Drepina

今も大好きで、たまにピクチャを探しにいっちゃうフォトグラファー様です。

 

 

Meg Cowell 他水中アーティスト

水中ドレスがやっぱり好きですね。あと中澤瞳さんやっぱり美しすぎる。

 

 

フォトグラファーばっかりなのは……単純に偏りです。古典絵画は分かってないわりに見慣れてしまっているし、知らない絵画美術というものもそうそう流れてもこず……。

 

 

 

 

 

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私の趣味ドツボゲーム『無期迷途』が、やはりバイブルな『ジョジョの奇妙な冒険』のストーンオーシャンとコラボするという情報が。

とんでもないことが起こっている……。

 

2024.1.18 dansa med digを見に行きました 〜 マイブラの思い出の話

 

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西永福JAMまでとても気になっていたdansa med digを目撃しに行きました。

 

 

 

 

鋭いサウンドサンクチュアリのような歌声、サイケデリックな電子音、いつまでも流れていてほしいアンビエント……そんなものに満ち満ちた音楽空間でした。大変良かったです。

 

 

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(一応アップOKでしたよね? 駄目だったらごめんなさい)

飾り気のないファッションでステージに現れた反面、どこよりも闇に光る蒼白さの幻想性が様になっていました。

 

 

 

 

菅さんも観に来てたんだーと思いながら挙げられている動画を見ていたら、「あれ? これ殆ど自分の隣に立ってたんじゃない? 隣で何回か動画撮ってたあの人じゃない?」となり。いやご自身で撮られた動画じゃないという可能性もあり得ますが、いやはや人の顔をあまり見ない癖が祟ったかも……。For Tracy HydeとRAYの名曲書いてる人、真隣にいました?

告知されている2月17日ももし日程を開けれたら行きたいと思います。

 

 

 

 

 

dansaとの出会いのファースト・インパクトだった曲『The Last Light』。

初めて聴いた時に思っていたことは「私がヴィジュアル系の音楽に求めるのはむしろこういうものなんだ!」という勝手な感想だったりもしたり (笑)。まあそこの棲み分け自体に意味はなく、いわば直感的感想に当たってのものの喩えのようなものだったのですが。シアトリカルなまでの破壊性と美しさ、シューゲイズ、ドリーム、ノイズとクリアーさの共存……。

 

繰り返し聴いているなかでふと気づいたのが、「MY BLOODY VALENTINEのOnly Shallowにも似てないかな」「いや実際に似ているかどうかというよりも、自分が初めてあの曲を聴いた時の衝撃を思い出すような」、とも。

 

 

 

──自分がマイブラに出会ったのは二十歳ちょっと過ぎくらいの頃、好きなミュージシャン(ゲーム音楽家・田中宏和さんのMOTHER2コラム記事)が紹介していたからで、それこそどんな音楽なのか全く知らない状態のまま「じゃあとりあえず聴いてみよう」とレンタルショップで『Loveless』を見つけてきて聴いたのでした。

1曲目『Only Shallow』のイントロで「ヘヴィなロックなのかな?(結構歪んだ音を鳴らしてるな)」などと思ってからのBilindaの歌声が入って、開始1分もせずしてマイ・ベスト盤に出会ったことを確信したのを今でも憶えています。「清涼感の高いノイズ」というものをほぼ意識的に探していた感覚もあり──そういう意味でも遠くないうちにこの歴史碑的アルバムに遭遇するのは当然な話でもあったのでしょう。自分の視聴遍歴の中ではBUCK-TICKマイブラが2大「自分がお求めしていた音楽そのままのものを見つけました」みたいな愛聴音楽でした(今にしてみれば藤井麻輝の睡蓮もそこに入るかな)。BUCK-TICKLUNA SEA、或いは睡蓮のアンビエント・ノイズ、そしてまさかのMOTHER2のBGMの音像、ときてマイブラへと辿り着くのもやはり当然だった、という話だとも思います。

 

 

そして今dansa med digを聴くとそんなマイブラとのファースト・インパクトも思い出したりと。いや「あなたたちはマイブラだ」なんて大層な夢を勝手に押しつけるつもりでもないですが(スピーカーを要塞のように積んだdansa、良さそうですね)、むしろ私個人の一番気持ちの良いところに引っかかってくれる音楽かもしれない、というところでのお話。

dansa med digは来月に新たなEPをリリースされるそうです。楽しみにしてます。

 

 

 

ちなみに『Loveless』はラストの『Soon』が一番好きです。まさに微睡みから覚めたエンドロールのような、いやまだ意識は半ば夢の続きにいるような、そんな名曲。

 

 

2024.1.12 bulb with 『Peek-A-Boo』

 

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Plastic Treeの長谷川正属する別グループことbulbと、101Aと500,000,000YENによる3バンドの合同ライヴ『Peek-A-Boo』に行ってきました。2024年初ライヴハウスです。

 

 

 

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おそらく10年ほど前の写真のようですが……いや良い写真だ(みんなほぼ変わってないし)。

bulbはゴスロリチックな女性ボーカリストのアヤコシラタマ氏と、Plastic Treeのゴシックベーシスト長谷川正こと「Tad6」さん、そしてギタリストに元スターリンのRitsu氏、ツインドラムとしてTake氏とCHARGEEEEEE...氏を揃えた5人組のバンド。

サブスク配信もしてなければバンド公式動画チャンネルも見当たらないので紹介に困るところもありますが……

 

 

丁度1年前頃にようやくその名前と上の動画を見つけて一目で気に入り、また現在販売している2枚のCDを手にとって気に入り、と順調にハマってその日の参加に至ったのでした。

 

 

 

 

 

……と、ライヴ参加話をしていくところなのですが。日記ついでに、その前日には群馬の藤岡市まで行ってきたりもしました。

 

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まあ1月だし、「BUCK-TICKの聖地」のすぐ近くにある富士浅間神社にも初詣に行ってみようかなと。流石に正月シーズンはとっくに終わっててそういうムードでもありませんでしたが (笑)。

 

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行った甲斐あって大吉。そして健康御守。全ての誰かへ。

 

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「異空」、と呼びたくもなる景色だ。お気に入りの桜山公園。空が美しい。

 

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帰りには地元の焼肉屋さんで七つの大罪を頬張りました。

 

 

 

 

 

 

 

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話を戻して1月12日高円寺HIGH。思ったより狭いハコだったけどその分音がでかく鳴っていたような気がします。分かりませんが。

 

 

enough is enough

enough is enough

  • 500.000.000YEN
  • ロック
  • ¥255

 

500,000,000YEN(ごおくえん)さん。パワフルだった。かなりストレートで熱いスピリットなバンドを見た気がします。

 

 

その次が101Aさん。遅れ馳せながら参加前にサブスクで聴いて「あ、かなり好きだと思う」となっていたバンドさんでした。

 

繭と宇宙

繭と宇宙

 

地下的で幽玄な美ノイズここに在り、という。非常に格好良かったです。

メンバーさんも、上手から透き通った歌声とギターノイズを発するnoahさん、クールだけど力強い音粒を放っていたドラムのSallyさん、そしてロックライヴはセクシーでクールでダークであるべきだと言わんばかりの存在感を放っていたアダルティなベーシストのthe kさん。皆さん存在感が強かったです。気持ちよかった。

 

 

 

そうして大トリbulbのステージへ。前に登場したバンド方々も格好良かったのでどうなるかなとも思いつつ、普通に音出しの時点で長谷川正が出てきていて焦りもしつつ……

 

そのステージは、もう圧倒的でした。いやもう「全員プロじゃん……」ってなった (笑)。なってしまいました。


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まず、先の動画やCD音源のイメージに反して黒ゴスロリ姿のシラタマさんが客を煽り散らしていた様にひと驚き。ステージを走り回りテルミン(何故か既視感が高い)を鳴らし脚立の上に君臨し、ゴリゴリのサウンドに一切埋もれることなくシャウトし歌い上げる。そして動画のようなアングラさよりも、会場全体を爆音で覆うようなアグレッシヴさ。ダークな世界観も瞬間的なパワーも全部お手のものみたいな、ある種「ビジュアルイメージに徹しない余裕、やり過ぎてもぐらつかないボトムの強さ」みたいなものも感じさせされるステージパフォーマンス。

 

メンバーさんもやはりみんな個性的で、開演前は失礼ながら「長谷川正と女性ボーカルなのと、あとはスターリンのギタリストがいるらしいことしかよく分かってない」みたいな感じのまま向かったのですが、永遠のゴスロリバンギャ少女のような堂々フロントマン・アヤコシラタマさん。その次に会場を煽りまくる上手ドラマーのCHARGEEEEEE...さん。もう一方での職人的なドラミング……よりもその一人だけヤクザ映画みたいなスキンヘッド姿が浮いていたTakeさん。多分一番の大御所なのに何故か弄られキャラみたいに扱われていたギターのRitsuさん。そして淡々とベースを滑らせつつ影のチーフのようなオーラが隠しきれてないお馴染みのルックスの長谷川正。いやもう今日で全員覚えました。焼きつきました。

 

Plastic Treeと照らせばやはり最初期の『Strange fruits』〜『Puppet show』の系譜上に近い音楽性かなとも思いますが、そこにおける有村竜太朗が「永遠のアングラ内向少年」だと言うのならシラタマさんはまさに「永遠のゴスロリバンギャ少女」のような方だった。そういえば「そのキャラにしてやたら煽るやん」っていうところも似ていますね……うーんリーダーの趣味なんでしょうか。

 

最後は101Aのnoahさん、the kさん、ゴオクエンのボーカルKyokoさんを迎えてのセッションステージでフィナーレ。楽しかった!

 

 

 

 

bulbは3月15日にも同じく高円寺HIGHでライヴを行うそうです。しばらく展開が続くのでしょうか。

 

そして私は、多分今月中にもう一件ライヴハウスに行く……予定です。

 

2023.12.29 バクチク現象2023(後編)〜「オレ達は強い。」

 

2024年正月、酒でも呑みながら(呑まされながら)ゆっくり残りの日記を書こうと思っていたら(酒呑み日記リスペクトか?)、全然そんなムードじゃないニュースばかりになってきた。自分の知人で直接被災された方はいなかったと思いますが、一人でも多くの方の救出・援助とそれを実現させる経路が行き届くことを願います。

 

 

 

 

と年明けのニュースが気になりつつも、自分個人の宿題として少し時間を巻き戻して──

 

 

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2023年12月29日日本武道館、『バクチク現象 -2023-』に参加した話。

前回はライヴへと向かう自分の気持ちとアンコール途中の各メンバーMCについて触れたので、

 

 

今回はセトリ、純粋な公演内容的な部分を振り返りたいと思います。

 

……

 

 

 

SE. THEME OF B-T

 

不安や未知の緊張感に包まれた会場に、しかし毅然と流れ出すお馴染みのSE。体感、曲の盛り上がりどころまでの前奏が長く、そしてバキバキにインダストリアル的な加工がなされていた気がする。「戦意」「やる気」、そういったものが既に伝わってきそうなオープニングSEだったか。

そして一人ずつではなく、ほぼまとまって登場したように見えた楽器隊の4人たち。……見慣れた「最後に現れる黒い麗人」が出て来ないステージ。しかしOPスクリーン映像の最後に、まるでスクリーン前にその男が立っているかのように櫻井敦司のシルエットが映し出されていた。

 

 

01. 疾風のブレードランナー

 

   Ten death Waiting for every one…

…Every one pleasure song

 

“……Zero” の辺りで、今井寿が叫んだ。

「さあ、始めようぜ!BUCK-TICKだ!」

 

疾風のブレードランナー

疾風のブレードランナー

 

爆風を巻き上げるように広がりゆくバンドサウンドに、櫻井敦司の歌声が聴こえてくる。

やっぱこの曲なんだよな! 12月29日はBUCK-TICKライヴの日、宝物だ、約束だ。『加速する俺は疾風  お前はロータスという歌詞について、当時櫻井さんが乗っていた車がロータスだったと聞いて、情報元は知らないけどもしそうならこの一曲目にまたなるほどと思わせられる。『忘れるな  世界は輝いている』

間違いなく、この曲一発で迷える会場の空気を掌握しきったと思う。きっと今後この曲が語られる時は今回のライヴがセットで語られ続けていくのだろうな。

 

 

02. 独壇場Beauty

ああこれは今井さんからのストレートな豪速球が続くな、と確信させられた流れ。なあ「神様も使えないな」。

筆者はこの曲にある「追悼=人生賛歌」の姿勢が本当に大好きだという話は……演るたびに書いているような気はします(笑)。意外と「知らなかった」っていう方も見かけるので、こっそり言い続けないといけないんだなあとも。

 

 

03. Go-Go B-T TRAIN

今井さんの「乗り遅れんな〜」の掛け声と共に。前半部はもう一曲一曲始まる度に今井さんが何か言葉をかけていた。

この曲、個人的には「微妙なタイミングで『PARADEその2』みたいな曲出してきたな」と、なんというか扱いに困る印象もある曲 (笑) だったんだけど、色々とメモリアルでアイコニックな位置づけになったな……と。

曲の合間に櫻井さんの「オウ!」とか「ベイベェ!」とかの煽りボイスが入る度に、「実は櫻井さんは舞台裏でお休みしながらも会場を覗きつつマイクを持ってるんじゃないか?」と思ってしまうものがあった。

 

 

04. GUSTAVE

今井さんの「ニャ!」と共に(今更だけどおもいっきり「今井側席」だったのでマジで今井さんの話ばっかりですね)。本編中はギター2人ともめっちゃ動いてるなーという様子でした。

 

 

05. FUTURE SONG -未来が通る-

今井「ス・ス・メ・ミ・ラ・イ・ダー!」

櫻井さんのボーカルも入りつつ、星野さんが櫻井パートを歌っていたことが話題を攫っていた……けど現場では全然気づけなくて申し訳なく……。

星野さんが歌っていくのもアリだし、魔王ボーカルが天から降ってくるのもアリ、また3人の歌声が集うのだってアリ。楽曲FUTURE SONGの未来は明るい。

 

 

06. Boogie Woogie

そして最新の「ロックバンドBUCK-TICKの歌」へ。

ここまで非常にバンドサウンドの肉感や躍動感が前面に出る曲が並んだセトリ。4人になったメンバーの意志というのも勿論だけど、もう一つに『バクチク現象』の名を掲げた故の選曲でもあるのかな、とも。デビュー当時や惡の華直前の『バクチク現象』を今起こすならこうだ というような。

 

 

07. 愛しのロック・スター

愛しのロック・スター

愛しのロック・スター

DER ZIBET・ISSAYさんとのデュエット曲。昨年? のアニイバースデーライヴでISSAYさんと共演して披露した時の映像がスクリーンに流れていた。2人のフロントマンへのレクイエムが愛しのロック・スターの名の下に。
 

 

08. さくら

開始前の今井さんの “桜舞い散るギター(ピロピロピロピロ……という音)” が鳴り始めた時点でまさか演るのか……と身構えてしまった、正真正銘の鎮魂曲

死んだ者へというよりは、遺された者の曲じゃないかなあ、とも思う。レクイエムって全部そういうものかもしれないですが。

 

 

09. Lullaby-III

スクリーンの櫻井敦司が蝋燭に火を灯す映像と同じくして、ステージ中央の蝋燭に火が灯され、その蝋燭がボーカルの立ち位置に座される。

嬉しい話ではないものの、私はこの辺りのステージングを「見えざる魔王の部」と称したい。

 

 

10. ROMANCE

手元になくて確認できないが、確かTHE MORTALの時のRolling Stone誌インタビューで櫻井さんは「僕自身は霊的な存在でありたい」と語っていたと思う。彼の表現者としての姿勢であり、またゴシック・フロントマンとして目指す境地だろうか。

「見えざる魔王の部」は、彼のそのパフォーマンス観を受け取り引き継ぐものとして、ある種の仕上がりを魅せていたと思う。

 

 

11. Django!!! -眩惑のジャンゴ-

今井さんが出だしに弾くギターでは何が始まるのかイマイチ分からないジャンゴ(流れ的にキラメキかと思いました)。使われていたスクリーン映像は昨年の横浜アリーナ公演と同じものかな。

 

 

12. 太陽とイカロス

これもFT会報での星野さんの言葉を思うと「演るのか、これを」と思ってしまった一曲。BUCK-TICKはみんな真っすぐに直視するんだな……そりゃああのBUCK-TICKのメンバーですものね。

今年のアルバムツアーと同じスクリーン映像を引っさげて、涼しさを覚えるほどの櫻井敦司の歌声が異空を飛んでいく。

 

 

13. Memento mori

Memento mori

Memento mori

個人的なこの日のベストソングはこの曲でした。何故? うーん、分かりきってるんだけどイマイチ言葉にしきれません。だって、このステージにしてこの曲じゃん!くらいが精一杯ですかね。

 

BOYS AND GIRLS 今宵  喰らい 踊り明かそう

人生は愛と死

BOYS AND GIRLS Baby don't cry ダイジョーブさ

俺達は愛と死

Hey Baby 今は  喰らい 飲み 踊ろう

人生は愛と死

Hey Baby Baby don't cry  愛死合おう

俺達は愛と死

 

 

14. 夢魔 -The Nightmare

Memento mori』の後っていうのが良いですよね。何というか、晴天の祝祭から黒夜の祭儀というか。お祭りに立てた祭壇の上に魔王の像が置かれた感じというか (笑)。案外2曲そのまま繋がっているような。極東の魔王・櫻井敦司ここに在りって感じだ。

 

 

15. DIABOLO

この曲で本編終了。相応しいなあ。

相応しいというのは、この曲に今井さんが狙うゴシック像と櫻井さんの趣向が一番いいところで溶け合っているような印象があったというのもあり。そして今日を進むために必要な曲だったような、よく分からないですけれども。

「乾杯しようか。──乾杯! ありがとう。みんなも帰りに乾杯して、BUCK-TICKの話、あっちゃんの話をしてください。」

 

 

 

 

 

EN1. STEPPERS -PARADE-

久々に披露された気がする今井サイドのPARADE。闇をゆけ。

「パーレイ!(パーレイ!)」のどっちで腕を大きく上げるかで感性が櫻井寄りか今井寄りかが分かるとか分からないとか(結構人によるよね笑。私は今井さんのタイミングです)。

 

 

確かこの後のタイミングでメンバー一人一人のMC。基本的には前回の方で触れておりますが……

……ユータさんのBUCK-TICKはライブバンドなので、ライブをして成長したと思っています」の言葉は、普段からユータさんが言われていることでもあるけれど、それこそデビュー前後に「バクチク現象」の名も掲げながらライヴでより曲のクオリティを高めてきた経験故でもあるのだろうと思う。どれだけスタジオ時点でのクオリティが高まっていこうと、やはりライヴでどんどん手応えを掴んでいって仕上がりなのだという。私もそう思う。

 

今井「──それでも(パレードを)続けるんで、みんなを連れて行きたいと思っています。」

 

 

EN2. ユリイカ

 

あなたに恋をした 全て消えて失せろ

 ABRACADABRA Woo! Yeah! Ready, steady, go!

 

前回の方で “「パンクとは、反旗である以前に希望への突撃力だ」というようなことを、ずーっと今井さんに教えられているような気がする” と書いたが、この曲がまさにそういう曲だ。いや本当、あの今井さんのMCの後にここまでハマるナンバーはなかなかないだろう。

 

 

そして次の曲に入る前に櫻井さんの「まずは自分を愛してあげてください」みたいなMCが入り、あああの曲かとみんなが思っているところでまさかアニイが入りのドラムをミスり、おっとっと、と変な間ができてからの

 

EN3. LOVE ME -破綻-

まずボーカルの音声がずれて流れなくなり、演奏の展開も少しずつずれていき、どんどんメンバーがそれぞれ「???」と顔を見合わせ、客席のサビ合唱だけギリギリ纏まっていたような迷テイクに。いやあこれは楽しかった。

見る見るメンバーさん方がえ?え?って顔を見合わせながら事故りちらしていったという。(途中で今井さんが盛大に弾いてる部分ズレたのは、既に演奏とズレている櫻井さんのスクリーン映像に一人だけ寄せようとしたんじゃないか、とか思ってみる。ちゃんと確認したら全然違うかもしんないけど)

それも『LOVE ME』っていうのがね。本当に櫻井さんに「もう俺の声入れなくていいからみんなで歌っててよ笑」って言われているみたいで。「櫻井さんからの悪戯」って言われても「実際そうなんじゃないかなあ」とも思ってしまうタイミング。

何より固いムードが付き纏わざるをえなかった本公演でこの「笑えるシーン」「ていうか笑うしかない状況」が生まれたっていうのが本当に貰い物だなっていう。BUCK-TICKの核心はユーモアだ (笑)!

 

 

EN4. COSMOS

広大なアンビエントにしてセンチメンタルな大バラード。

──2016年に出されたベスト盤には何曲かずつ各メンバーからの選曲が入れられていたのだが、確か櫻井さんからはこの曲がプッシュされたという話だった気がする。そして忘れえぬ、あの10月19日から24日までに渡ってSNS上でファンを中心に流れはじめた「#愛だけがそこにある」タグ。

そのSNSでの流れを受けての選曲だったのかな、とも思う。この日、会場は櫻井さんの歌声と共にCOSMOSを合唱した。

 

 

EN5. 名も無きわたし

そして、現最新アルバムの最後の曲へ。異空ツアーでも度々披露された一輪の白い花から始まるスクリーン映像が、COSMOSからそのまま繋がっているかのようだ。

 

曲が終わり、メンバーがまた捌けていく。『異空』が過ぎ去っていく。再び鳴るアンコールの手拍子。BUCK-TICKは年明けからは新作の制作に入るという。異空を離れた先には、何があるんだろうか──。

 

 

 

「行こう! 未来へと、行こう! “New World”」

 

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New World

New World

EN6. New World

 

やはり最後はこの曲だった。この曲しかあり得なかった(BUCK-TICKの膨大な名曲たちを前にしても)。出世したなあ!

 

夜空にきらめく星屑綺麗ね 

みんなひとりね

小さな世界 君の世界 

悲しい世界 君は涙

夢見る世界 君の世界 

可笑しい世界 君が笑う

 

 

──少し今回の震災の話に戻ってしまいますが、「被災地に出来ることをしたいし、しなきゃいけないな」とも思う一方、「みんなで力を一つに!」みたいなことを言われると嫌だなあと思ってしまうところもあって。私なんか特にそういう奴なんです。その「みんな」を統一したり扇動したりすると絶対に嫌な綻びが出てくるし、何より元々他人に熱意を押しつけられることも苦手だし。「大変だろうけど、重苦しい話に関わるのはしんどいな」って気持ちも誰にだってあるだろうし。

だからこそ、10年ちょっと前に『MISS TAKE』で今井さんが「何にもないこんな世界だ  名を叫べ  名を叫べ」と放ったのは、“被災者へもそうじゃない人へも、一人一人全員を鼓舞できる合言葉” として凄いメッセージだなと思ったし、こういう途方もないどうしようもなさを前にした時にある「叫び出したい感情」の導き方をよく分かっているなあとも思わされた記憶がある。

そして櫻井さん作詞による『New World』。「みんな一人ね」という、例え小さな存在でも “個” を尊重する歌詞にもまた深い共感と感銘を覚えさせられました。「みんな一人ね」は「みんな」に属せない私のような人達にとって一番の励みであり、優しく包みながら背中を押してくれるようなフレーズだった。

 

 

これが世界 君の世界 

夢幻の闇 君は流星

まばゆい世界 君の世界 

無限の闇 切り裂いてゆけ

 

 

 

終演後の会場に流れだした惡の華 -2015 MIX-』は、孤のカリスマ・BUCK-TICKは依然漆黒の旗をはためかせているぞと言わんばかりのギラギラを放っていた。

 

この日に至るまでの全てを貫いて、バンドメンバー、そして会場スタッフ、短い期間でこのステージを実現させた全ての人々、全員の底力を感じさせる公演でした。こんなに「強さ」を感じたライヴはない。この公演に携わった全ての方々に多大な感謝と拍手を送ります。

 

2024年。行こう。未来へ、行こう。

BUCK-TICKで育った僕や私ならきっと大丈夫だ。